田の神さん祭り

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田の神さん祭り

■所在地佐賀市久保田町
■登録ID1422

 田植え始めに稲作を守護する田の神を迎えて豊作を祈願する祭りである。ニワナカの荒神の前に臼を置き、その上に箕を乗せて祭壇とする。箕の方向はその年の恵方とする。苗代からとってきた3把(2把というところもある)の早苗と、ネコブ(根のついた昆布、塩ワカメというところもある)を乗せた丸い大きな握り飯・尾頭つきの魚・ナマス・煮シメなどを供え、柳の木でつくった箸を添える。ネコブは苗の根つきが良くなるように、柳の箸は柳腰で田植えがはかどるように、腰が痛くならないようにとの願いが込められているという。祭り日は一定しないが、酉の日に行うという所が多い。「鶏のようにさばけるように」との願いがあった。逆に丑の日はさばけないという理由で避けられた。尾頭つきの魚は、1番の働き手、馬使いが食べるものとされている。祭り終わった早苗は荒神棚に供えておき、雷が落ちたときに、苗を投げるとすぐに火は消えるという。

出典:久保田町史 p.576