高森 豊吉

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高森 豊吉

■所在地佐賀市久保田町
■登録ID1481

明治23年〜昭和59年(1890〜1984)政治家
 久保田町上恒安に於いて、高森和三郎の長男として出生。謹言実直、人の意見に耳を傾ける人で、若い頃は税務署に勤務・後役場職員となり、その手腕が認められ収入役・助役と昇進し、昭和7年(1932)1月、19代久保田村長に就任。戦時体制下で苦難に満ちた村政を担い、終戦に至るまでの14年間、ひたすら村民の健康・安全を願い、国への協力にも余念がなかった。昭和20年(1945)8月15日、太平洋戦争終結後は失意にしずむ村民を激励し、食料の確保・物資補充等困難な業務に追われた。進駐軍の占領政策により公職を辞した。その間、昭和7年には石川又八・古賀銀三郎・中島松二郎等と久保田搦耕地整理組合を設立。有明海に面した広大な沃野の造成に着手し干拓事業の先駆けをした。しかし、一部漁業者に干拓反対の声があがり、高森村長は新漁業組合を設立、組合長をつとめて反対の有明海漁業連合会の干拓承認を得た。
 太平洋戦争末期、物資欠乏の時代の対応が認められ、高森は帝国耕地協会、農林大臣等から数度にわたり表彰を受けた。久保田搦耕地整理組合3代組合長として干拓事業に活躍した。晩年は町の歴史の調査研究に情熱を燃やし、町史編纂委員長として4年の歳月を経て、昭和46年(1971)10月、『久保田町史』が発行された。亭年94歳

出典:久保田町史 p.311