糸山 貞規

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糸山 貞規

■所在地佐賀市諸富町
■年代近世
■登録ID1611

慶応3年(1867)7月11日、佐賀郡為重村(現諸富町三重)において、旧佐賀藩の皇学家糸山貞幹の長男に生まれる。皇学家の伝統ある家風によって培われた清純な真心をもって、力強く生き抜く素質の持ち主であった。長じて、勉学の志を立て上京し、明治大学に学び、明治23年、同大学法律、政治の2科を卒業。同27年、判検事登用第1回試験に合格して司法官試補に任ぜられる。同29年、判検事の第2回試験に及第し、予備検事と成り、高等官八等に叙せられる。以来各年官等を進み、同33年、五等に昇進し、甲府地方裁判所次席検事として異数の抜擢を受け、名検察官として知られた。資性剛直で正理正道の所信に向かって邁進する行動家で、明治35年、その性格が、はからずも物議を起こし、あくまでも所信を貫き潔く職を辞し、弁護士となる。また剣道の達人として知られ、当時有数の剣客の中にその名を挙げられていた。大正元年、事務所を東京に移し、弁護士の活動を続け、その信望は益々篤くなり、大正6年、東京市麹町(現東京都千代田区)区会議員に挙げられ、政治の面にもその才能と手腕を発揮した。昭和10年11月19日死去。享年68歳。

出典:諸富町史P.1286