荒神さん

荒神さん

■所在地佐賀市鍋島町(八戸溝)
■登録ID1710

 昔の農家の家造りは、玄関から台所(くど、へっつい)までは、庭中(田の土で固めてある)があり、玄関の戸は重たいよろい戸であった。庭中の中央辺りに「荒神柱」が建ててあり、神棚を設け、お供えものをして荒神さんを信仰していた。八戸溝のほとんどの農家には終戦後あたりまでは見られたが、現在は改築されその面影を見ることはない。
また、鍋島町内のある町区では、くど(へっつい、かまど)の形の餅を備え、正月9日に女性だけが頂く町区もあった。あくまで、台所は女性の働く場所で、男性は立ち入りしないのが良いとの風習があったためだろう。

出典:八戸溝の石造文化