ほんげんぎょう (鬼火たき・伝統行事)

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ほんげんぎょう (鬼火たき・伝統行事)

■所在地佐賀市若楠
■登録ID1855

○各地区の実施状況
(下高木地区のほんげんぎょう)
 昔から地域の正月の伝統行事として、毎年1月7日の早朝に行われてきた。
 場所は、戦前から昭和30年頃までは蓮堀の岸で、その後地区の中央付近の農地(水田)を借りて行われてきた。
 前日から子ども達が主体となって、田んぼの中央部に生竹と稲わらを使って、小さな小屋を作り、そこに前日から泊り込む。その夜、子ども達は夜通しで語り、遊んで楽しい一時を過した。
 翌朝(1月7日)は、この小屋を燃やし、その残り火で持参した餅を焼いて食べて1年の息災を祈った。
(若宮(旧新村)地区のほんげんぎょう)
 昔から地域の正月の伝統行事として、毎年1月7日の早朝に行われてきた。
 場所は、子ども達の各自の自宅の表広場等で行われていた。
 子ども達が主体となり、子ども達が居住する各自の家の入り口等の安全な場所で、子ども達が前日から準備した生竹、正月飾りの門松やしめ縄等を一緒に燃やして、生竹が燃えて破裂する音を合図に「鬼は外、福は内」と大きな声で叫び、1年の息災を祈った。
 そして、生竹等が燃え終わったころ、各人の自宅の餅を持って近くの家を巡り、残り火にあぶって廻った。7軒以上廻ると縁起が良いとか言って廻ったものである。
(八丁畷地区のほんげんぎょう)
 昔から地域の正月の伝統行事として、毎年1月7日の早朝に行われてきた。
 場所は、若宮(旧新村地区)と同様、子ども達の各自の自宅の表広場等で行われてきた。
 内容も大体若宮(旧新村地区)と同様で行われてきたが、以前からの居住者が7戸と少なく、子どもの数も段々と少なくなり、昭和40年代初頭頃から中断している。

○現在の若楠校区で統合した校区内全員参加の「ほんげんぎょう」
 「ほんげんぎょう」は昔から伝わる正月の伝統行事であり、各地区(下高木・八丁畷・新村・城井樋)で行われてきたが、下高木地区を除き少子高齢化等の影響で行事の実施が困難になったため、昭和40年代初頭ころを最後に中断していた。
 そこで、平成16年から、それまで綿々と行われてきた下高木地区の「ほんげんぎょう」を手本に、若楠校区で統合し、「青少協」、「子どもクラブ」等の地域団体を挙げた取組みとして実施するようになった。
 前日から生竹、葦、わら等で小屋を作り、翌朝点火して燃え上がる炎に、各自家から持ってきた正月飾りの門松、しめ縄、古いお札等も一緒に燃やし、1年の無病息災を祈るものである。
 今後子どもたちが受け継いでいく伝統行事として取組まれている。
 時期は、毎年1月として、必ずしも1月7日とは限らない。
 場所は、若楠小学校のグラウンドで行う。
 実施方法は、現在まで続いてきた下高木地区の内容で実施する。

出典:地域の方の解説