田中長者

田中長者

■所在地佐賀市(新栄校区)
■登録ID1880

 今から1400年ぐらい前、八戸村に貴族田中という長者がいた。この長者は、広く商業を営んでおり、大船にのって各地方と通商していたので、いつも海上安全を祈るため海の神様を祀り信仰していた。
 ある夜、夢の中で海神が西方の河中に、海難除去のお守護神である石があるとお告げされたので、探してみると黄金色の霊石がでてきたので、村の西のすみに祠を建て祀ったという。それを村人が聞き、鎮守として崇敬するようになったという。今も田中道とか田中長者の屋敷の名が字一本杉に残っているが、現在では、八戸に住んでいる者でも知らない人もいるくらい会社や病院がたっている。

出典:鍋島町史p.313〜314