川副七佛

川副七佛

■所在地佐賀市川副町
■登録ID2040

 医薬の佛として薬師如来が知られるが、川副七佛について『肥前古跡縁起』(寛文乙巳年・大木惣右衛門著)には次のように記されている。
 川副庄、一本七佛薬師如来は行基菩薩の御作、聖武天皇の勅願也、楠一本を以て尊形七佛を作り給ふ。依て参詣の輩は元木より参初めて木の未にて詣で納む。柳川副七佛一番の堂塲は徳富村の東光寺、二番には寺井の長福寺、三番には崎ヶ江の法願寺、四番には米納津東光寺、五番には南里正定寺、六番には新郷本願寺、七番には袋村の寒若寺の薬師堂にて参納む、貴賤道俗せきあへす衆生悉徐の本願に頼を掛て一筋に祈る、験の類無き霊佛にてぞ在しける…以下略
 諸病平癒祈願のため法願寺(現「法源寺」)では、戦前まで正月頃に長さ3間ほどの大数珠を回していた。これは大数珠を中心として中に僧侶が入り鐘を鳴らし、「カンカンタンポ」の唱え言に合わせて数珠を順送りしながら祈願する行事であった。
 また正定寺の土用丑の日の頭痛焼きも、頭痛を病む人にはよいとされる。

出典:川副町誌P.788〜P.789