惣座

惣座

■所在地佐賀市大和町
■登録ID2099

 国司が肥前国内の主な神社へ巡拝の繁を避けて、諸神を集め祀った所といわれる。肥前国において古来朝廷尊崇の社とされたものに、河上神社を始めとして加部島の田島神社、松浦郡の志志伎神社、三養基郡の荒穂神社、天山神社、金立神社、島原の温泉神社、平安時代後期に名を知られた武雄神社、鏡神社、千栗八幡神社等が考えられる。
 全国70か国に国府が置かれ、そこに置かれた総(惣)社の名前がはっきりしているのは46社で、淡路国の11所神社、出雲・出羽・下総・相模の6神社は6−11神を集め祀った神社であろう。
 いちばん多い神社名は「総社」又は「惣社」で「総社神社」というのもある。さて、大和町の惣社の神社名であるが、応永7年(1400)の河上神社祭礼御幸目録に「惣社」の名があり、又河上社遷宮等儀式案に印鑰社と並んで「僧座社」の神社名がある。地区名「惣座」は惣社から来たのか、僧座社の僧が惣に変わったのか、いずれにしても惣社があったことは間違いない。現有する惣座地区の氏神は「地主神社」の石額が掲げられ、現在は大国主命が祭神であるという。

出典:大和町史P.91

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