六地蔵

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■所在地佐賀市水ヶ江一丁目
■年代中世
■登録ID2431

天文年間(1532〜1554)に建てられた石造物として貴重な文化財である。六地蔵は地獄、餓鬼、畜生、修羅、人道、天道の各道の衆生を教化する諸尊である。庶民の地蔵信仰は平安時代の末期の頃からであり、民間信仰の象徴的な存在となったのは鎌倉時代の末期である。一石六面(南側)と一石十二面(北側)の2基は九州地方では珍しいものである。南側の六地蔵は高さ1m60cm内外で支柱の中央に「天文弐暦十一月十八日」とあり願主権大僧都弁仁としるされ、大工弥七郎と刻まれている。一石寄せ造りの六地蔵は、礎石と大部支柱をかねた土台石柱と上部棹石の上に、台座と蓮華台をかね略した部分とその上に尊像(6躰)の構成が形式となり、その上に笠石をのせている。北側の十二地蔵は全体が高く台座より笠石まで2m50cm内外であって、礎石をかねた下部の支柱と台座をささえている上部の竿石からなっており、その上に台座と蓮華台がある。今日では誰いうとなく献華、献香が行われており、500年近くの歴史の跡をうったえている。肥前では格調の高いものといわれている。

出典:あゝ佐賀城その歴史と周辺P50

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