本村善太郎

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本村善太郎

■所在地佐賀市鍋島町
■登録ID2683

 木角出身。京都大学法科卒業後東京大学大学院にて刑法専攻中、時の大蔵大臣武富時敏に認められ、秘書官として20余年間その側近に終始し、大正6年弁護士に登録し次第に敏腕を認められ、国鉄事件、二・二六事件(久原房之助、眞崎大将関係分)、九州電力背任事件、神兵隊事件など天下の大事件を担当した。これは彼の信望と実力を如実に物語るものと言えよう。こうして昭和27年認証官たる最高裁判所判事に就任したことは郷土の誇りであり、退官後も法曹界の重鎮として活躍した。彼の郷土愛と母校愛とは人も知る通りで、常に郷土の振興発展を念願とし、後輩の指導啓発に努力しつつあり、町民の信望と敬慕を集めた。28年大水害には、直ちに被害状況と死傷者の有無問合せの電報と、多額の見舞金を送った。また母校鍋島小学校には勧学旗(2回)を寄贈し、昭和30年には新時代の子どもたちの心の糧として校歌を贈った。鍋小のよい子たちはいつも恩情あふれる校歌を口ずさみながら、大水害にも大火災にも屈せず頑張りつづけている。

出典:鍋島町史 第一篇p.75〜76