吉浦大蔵

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吉浦大蔵

■所在地佐賀市富士町
■登録ID2848

 明治31年〜昭和53年(1898〜1978年)裁判官・弁護士
明治31年旧北山村上津呂にて出生。佐賀師範学校、東京高等師範学校英文科、九州帝国大学法文学部法律学科卒業。昭和2年高等文官試験司法科に合格、東京地方裁判所判事に就任。在任中に審理された主な事件に、昭和13年の「東京帝大経済学者グループ事件」が有名である。
 マルクス経済学者の大内兵衛・有沢広己の両教授をはじめ美濃部亮吉助教授(後東京都知事)ら労農派教授2人のほか24人が検挙されたいわゆる第2次人民戦線事件である。この事件の審理に携った。後年、文芸春秋誌上でこの判決は「名判決」であったと論評されている。後、東京控訴院(現高裁)予審部長判事に就任。昭和20年大東亜戦争終結と同時に辞職、郷里北山に帰っている。そして、北山村長1期4年で辞任し、佐賀市にて弁護士を開業活躍している。また日本弁護士連合会理事として永年に亘り弁護士活動団体の運営に協力し、裁判官の功績と共にその偉大な足跡に対して、昭和50年政府は勲四等旭日章を贈りその栄誉を称えた。昭和53年病没す。享年80歳。吉浦忠敬氏の厳父である。

出典:富士町史下p.332〜p.333