不動明王立像 一躯

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不動明王立像 一躯

  • 不動明王立像 一躯

■所在地佐賀市大財二丁目 清心院
■文化財指定状況佐賀市 重要文化財
■文化財指定日昭和46年2月11日
■登録ID5178

永正年間(1504~1520)のころ龍造寺胤家が居館としていたのを、子の斎亮に譲った。斎亮は仏門に帰依(きえ)し、ここを寺として清心院と称した。江戸時代、佐賀城下の東北隅にあるので鬼門守護の道場として佐賀城の出城の役目をしていた。
清心院は、古義真言宗の寺院で、本尊は不動明王である。仏教では不動明王を大日如来の使者としてとり入れた。如来の命を受けて忿怒の相を表し、密教の修行者を守護して諸種の障害を除き,すべての災魔を滅ぼして修行を成就させる尊像とした。形像は,右手に剣,左手に羂索を持ち,青黒色の全身に火焰を負う姿が一般的である。
この仏像は、大宰少弐がもたらしたものであるとか、胤家が筑前にいた時に当地に移したものであるなどと伝えられている。秘仏であるために、平素拝観することができない。
寺伝によれば行基の作とされているが、その彫像様式からみて、南北朝時代の作ではないかと推定される。
虫喰が諸処にみられ、相当にいたんでいるが、全体的にはよく彫像当初の形態を保存していて、数少ない中世の仏像としてその価値が高い。