大黒天坐像

大黒天坐像

  • 大黒天坐像
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■所在地佐賀市諸富町大字大堂 宝光院
■文化財指定状況佐賀市 重要文化財
■文化財指定日昭和57年4月1日
■登録ID5199

大黒天は、インド・中国では古くから寺院の守護・豊饒をつかさどった神であった。わが国でもはじめは護法善神として食堂に祀られていたが、近世以降はえびすとともに福神の代表的な存在となった。その像容は、左肩に大きな袋を背負い、右手に打出の小槌を持って米俵の上に立つのが一般的である。
大黒天は、農村地帯では甲子待の主尊とされ、甲子講中の造立が多く、県内でも旧十一月子の日に二股大根を供えて祀る風習がある。大黒天の造立の目的はほかに福神信仰に基づく造立もある。また、社寺の境内に置かれるなどして寺社が造立に関与している場合も多い。
 像高は、78センチメートル、台座まで含めると1メートル10センチメートルである。
台座の銘文に、
天保四癸巳年二月吉祥日 當庵四世徳壽院〇〇
とある。この銘により天保4年(1833)に建立されたことがわかるが、宝光院における由来は明らかでない。