正月

正月

■所在地佐賀市川副町
■登録ID2010

 (1)元旦 元日の朝、主として主婦がワカミズ(若水)をくむ。堀や川(早津江川等)の水であったという。早津江川では潮の具合をみて、ワイの水をくみあげる。この若水は神仏に供えたり、顔を洗ったり、料理に利用した。若水で顔を洗いトシトクサンを拝み、トシトリ餅をいただいて年をとる。
(2)二日 仕事始めをする。早めに起きて、藁を打ち、繩ないや円座作りなどをして仕事始めとした。また、二日には「金立さんミャーイ(参り)」をした。帰りには必ず石楠花を買い求め、自宅の神棚か仏壇にさしておき、その花の咲き方をみて、この年の豊凶を占うこともあったという。(大詫間)塩田町八天神社、唐津市鏡山稲荷社、鹿島市祐徳稲荷神社に参拝するところもある。大詫間下ノ小路では、塩田町八天神社に火事除けのお札をうけるため必ず参拝し、地区の入口にたてて火除けとする。
(3)三日 馬の初乗りとされ、青年が各家から馬を持ち出し、土手の上を走らせて競争した。(大詫間)「正月二日、盆三日」といわれ、正月のまつりがほぼ終わって、各家とも本格的に新年の仕事にかかる。

出典:川副町誌P.754〜P.755