かまん神さん(かまど神)-荒神と庚申

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かまん神さん(かまど神)-荒神と庚申

■所在地佐賀市大和町
■登録ID2285

 かまど神として各家庭では荒神さんを祭っている。荒神は三宝荒神の略で不浄を嫌い、屋敷内の聖地である「かまど」に住むという。かまどの一部の柱に神棚を設け花や線香をあげたり朝はお茶やご飯等もあげる。正月にはかまどをかたどった特殊な形の餅をあげる。かまど神を祭るのは、浄土真宗以外の家で年末に盲僧が荒神祓いにやってくる。また12月24日には子供たちが「荒神さん相撲」をとって家々を回る所もある。(年中行事)荒神は相撲が好きだということらしい。 
荒神には今一つ「庚申」というのがある。この庚申は村で建てられており各家庭には見られない。これは中世末期から近世中期にかけて建立されたものという。明治以後に建立されたのは祭神を猿田彦命としたものが多いが、その本体は様々で青面金剛菩薩とするのが一般である。これは干支の庚申に当たる日の禁忌行事を中心とする信仰で、起源は中国の道教にあるとされている。しかし、日本では本来の道教的なものでなく、福の神の性格を持っているようである。

出典:大和町史P.802〜803