紺紙金字法華経 七巻

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紺紙金字法華経 七巻

  • 紺紙金字法華経 七巻

■所在地佐賀市本庄町大字本庄 高伝寺
■文化財指定状況佐賀県 重要文化財
■文化財指定日平成8年5月29日
■登録ID5293

高伝寺の紺紙金字法華経は12世紀半ばに定型化する釈迦説法図の構図を受け継いでおり、謹直な描線でモティフの形態を精密に描く画風は、12世紀第3四半世紀ごろの制作と考えられる。
表紙には、宝相華唐草文を、見返し絵は釈迦説法図(しゃかせっぽうず)や経典内容を金銀泥(きんぎんでい)で描いている。経文は、金銀界を引き、1行17字詰めの金字で書く。軸木は檜材割軸。軸首は8個が残り、内2個が当初のもので、金銀製撥型で魚々子地に花文を線刻し、金銀の鍍金を施している。
また、大鎧を身につけた武者など時代性を反映した新しい図像もみられる。
当初の軸首が一部にのこっていることも貴重である。
平安時代後期の優れた紺紙金字経と認められ、菩提寺である高伝寺に伝えられることは鍋島家の文化受容の一端をうかがわせ興味深い。