金毘羅社
金毘羅社
■所在地佐賀市川副町新村
■登録ID1989
早津江川の新町側の土手に金比羅を祀る「金毘羅社」の石碑が建つ。隣には「恵比寿さん」が鎮座し、さらに「猿田彦大神」の石碑(平成の護岸工事の折に100mほど上流から移されたもの)が並ぶ。3体の神様が同時に祀られているのである。
海の交通が主力であった時代の早津江の賑わいは、海の交通の要衝として海運によってもたらされた。早津江新町の早津江川の岸辺に、海の神と漁業や商業の神と街道の神とが同時に祀られている様は、往時の賑わいの象徴でもある。「新町の三神」と呼びたくなる風情がある。
今、新町の人たちは「金比羅さんの夏祭り、豆祇園(まめぎおん)」と言って、これらを大切に守っている。子どもたちが夏休みに入った7月末の日曜日に早朝から神事を行い、煮豆を振舞って祝うのである。
【参考】
※金比羅(金毘羅)・・・金比羅は梵語で鰐の意。薬師12神将の1つ。海神、公開の安全を守る神として信仰される。香川県の象頭山(ぞうずざん)琴平に祭られているのが有名。
※猿田彦(さるだひこ)・・・国神の1つ。衢(ちまた)の神。ちまた(道の分かれる所。街路)を守って、邪霊の進入を阻止する神。道祖神。
※恵比須(えびす・恵比寿)・・・七福神の1つ。もと兵庫県西ノ宮の祭神。会場、漁業、商業などの守護神。
出典:地域の人の解説