吹上観音像 | さがの歴史・文化お宝帳

吹上観音像

所在地 佐賀市金立町金立山
年代 近世
登録ID 1726

出典資料から記載

 金立山登山口より笹や木の葉に埋れた細い山道を曲りくねりながらたどって行く。道とは名のみでわずか歩行者の踏みならした小径があるだけで急な坂道を約30分ほど、距離で約2㎞あまりで到着する。
 金立神社御縁起記によれば元禄以前此の所に瀑水がかかっていてその下に観音大師の像が安置してあり肥前の国三十三観音所の一つとして参詣者が非常に多かったと記してある。ところが元禄の頃、或日疫雷、暴雨が起こり山川震動して崖は崩れ堂は倒れて忽ち大士を失い、此処はただ魁らい巨石が巍然として立ったすがたに人々は皆驚異の眼を見はった。
 そしてその後はこの崖石を崇拝し吹上観音と号するようになった。その後山麓の住人、小川藤原俊方が元禄6癸酉(1693)石工に命じて石面に正観音の石像を刻んだとある。御縁起記によれば造立年代は江戸時代中期である。山道沿いの高さ7mの花崗岩の岩壁の表面に花頭窓ようの輪郭をつけて彫りしずめ蓮花座に安座する。像高約80㎝、輪郭の高さ約1mで、全体的に風化はほとんどみられず当初の彫像様式を今にとどめている。今もその周辺は数基の石塔が存在し、霊山らしい神域をいやおうなしにかもしだしている。
 いずれにせよこの磨崖仏は市内で最もすぐれた作として仏教史研究上きわめて歴史的な価値を有している。
出典:金立・久保泉地区文化財要覧p.14

関連情報

総合検索
サイト内検索

ご利用案内
comodo ssl