横目橋

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■所在地佐賀市紺屋町(中の橋南)
■登録ID498

 材木橋から二つ目の橋で、この裏十間川を東西にはさんで西は武家屋敷のある町で、東は商家の町人町であって、お互いに対立や敬遠の意識が交わった橋である。この橋はじろり橋と呼ばれ、横目は当て字であるようだ。
 佐賀市で珍名の橋はひゃあらんさん橋(川副町東南里)、酒楽(しゅらく)橋(本庄町袋)、蒟蒻(こんにゃく)橋(中の館)、かわそう橋(鬼丸)などがあるけれども、じろり橋が特に目立っている。

出典:ふるさと循誘(P.170)

 橋名を示す親柱の二つに「横目橋」と「じろりばし」と陰刻してある。橋の西方は佐賀城下の武家屋敷地で藩政時代は中級武士が多かった。片田江七小路といわれ、東西に平行した道が七本通り、その間を松原川の分水路が流れ、更に一軒一軒が小川に囲まれている。嘉永の城下絵図などにはその有様が見事に表現されている。これに対して東の材木町、紺屋町は町人町、問屋街で豪商も多かった。この性格の異なる小路と町の二つを境するのが裏十間川である。そしてこれに架かったのが「じろり橋」。対立意識をもつ人達であるが、用があれば橋を渡らねばならない。狭い橋上で出会った時、正視できず横目でジロリとやぶにらみ(薮睨)しながら通る。

出典:佐賀市の川と橋

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