月待講

月待講

■所在地佐賀市東与賀町
■年代近世
■登録ID1087

月を信仰の対象として特定の月齢の夜に集まり月の出を待つ行事を月待という。
東与賀町では二十三夜、二十六夜の月待があり三夜待、六夜待と呼ばれており、最も濃密に分布しているのが三夜待である。
陰暦23日の夜、宿に講員が集まり飲食談笑のうちに月の出を待ち上天した月を拝むという形をとっていたが、今日では日待と同様月の出を拝むということは希薄になり親交的な集まりとなっている。
大野二区では三夜待は男性、六夜待は女性の講となっているが他集落では男性のみの講となっているところもあり、仲間としてのつながりが深い。
二十三夜の本尊は勢至菩薩で、町内には講の時に掛ける掛軸や供養塔が数多くみられきわめて盛んであったことがうかがわれる。
六夜待の講中による供養塔はなく、下飯盛八幡社境内に昭和3年に奉納された手洗鉢のみである。

出典:東与賀町史P1051