新村の年中行事

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新村の年中行事

■所在地佐賀市東与賀町新村
■登録ID1152

【大般若会】
毎年の正月11日に定例的に開催する。般若経は下飯盛の開田庵より借用し僧侶3人で施行する。各家々から戸主が出席し会場は各家を巡番に回すことにしている。その目的は年頭に処して今年1か年の家内繁昌とこの村の安全祈禱である。最近では大般若会の済んだ後で、村の会計決算の報告会も開催している。
【二八月祭】
毎年2月と8月の農閑期に行うもので、村中の戸主が任意加入で加盟する。その目的は家庭安康と水田豊作を祈願するものである。昔は英彦山や太宰府天満宮に参詣したが最近では余りお詣りをしない。しかし太宰府天満宮の神盃を保存しており、講の希望者は必ず参詣している。八月祭は昔の権現講で、中年の男子が主催してやっている。
【祗園祭】
毎年8月下旬に天満宮で祗園祭を挙行する。この日神酒は村で準備するが、賄いの御馳走は各家から手製で持ち寄ることにしている。この祗園も戦前までは大変賑やかに楽しく、青年の宮角力を中心に遠近より売店も並んで参拝者も随分多かった。しかし近頃は時代と共に衰退して往時の面影はほとんど見られない。僅かに青年団員等のソフトボールの試合だけが残されているに過ぎない。
【女性の行事】
「豆観音講」…女子ばかりで夏期8月18日に行う。空豆を煮て皮をはいで天満宮に献上するもの。
「太師講」…女性行事で100年ほど前より継続している。毎月家回しで開催する。
「初午」…毎年3月に挙行。女子の黒髪がぐんぐん伸びるように祈願する。
この村には祗園や慶事の際に盛大に打ちまくった「浮立」や、子ども行事の「もぐら打ち」「ほんげんぎょう」「七夕」等の生々しい諸行事があった。

出典:東与賀町史P1200