七福神
七福神
■所在地佐賀市三瀬村
■登録ID1278
正月6日または7日の夜行なう子どもの行事である。
子どもたちは、大黒・恵比須・毘沙門・辨天・布袋和尚・福禄寿・寿老人の七柱の福の神に扮装して、部落の家々をまわり、新年を祝福する。
七福神に扮装した7人の子どもは、餅かつぎの子どもたちを従えて、各家の入口に来て 「七福神のお入り」あるいは「七福神が舞いこんだ」と連呼しながら、横槌(藁を打つ槌)で入口の戸をたたいて家の中にはいる。
部屋に通されると、次のような順序に席につき、各神それぞれセリフを唱える。
一 布袋和尚「鬼は外、福は内。鬼は外、福は内」と唱えていり豆をまく。
二 大黒天「福はこなたにドテンドッサイ」と唱える。
三 恵比須「金の釣竿、錦の糸、花鯛の一コン釣り上げた、釣りあげた」
四 寿老人「道の小草に米がなる。道の小草に米がなる」
五 毘沙門天「そりゃあそう。そりゃあそう」
六 福禄寿「ごもっとも、ごもっとも」
七 弁財天「それはそうでござんすわいのう」
最後のセリフが終わると、家ではお礼として餅やみかん・干柿・砂糖などを七福神にお供えする。
餅の数は偶数を嫌い、7・5・3の何れかにする。上位から順にいただいて、最後に七福神の仲間からはずれた従者「餅カリイ」(餅かつぎ役)が「餅はよごうでも(ゆがんでも)太かとからくんさい」といって受取り、袋に入れてかつぐ。
こうして、各家を順次にまわって歩き、もらってきた餅や砂糖は、子ども宿として借り受けた1軒の家に集まって、ぜんざい・ぞうになどにつくって食べる。(唐川、藤井尚弘氏談)
出典:三瀬村史p632