鏑流神社
鏑流神社
■所在地佐賀市神野東四丁目1(三溝)
■登録ID1883
三溝の氏神様であり、また守護神様でもある。鏑流さん、または藪神様と呼ばれている。文武両道、五穀豊穣の神といわれ、掘江神社に合祀されていたこともあるという。お祭は8月7日。鳥居には「鏑流社」とあり、「寛政9年(1797)11月宮司覚明坊建立」と彫られている。社の所在地は元神屋敷といい、3回移転されて現在地に鎮座され、明治維新前は山伏の祈祷所、祈願所であったという。また、地領主の勧請の神社でもあったらしい。掘江神社の松中宮司によると、祭神は流鏑馬の神とのこと。鏑流神社の「鏑流」は、流鏑(馬)ともいうが、その逆字流鏑馬がなまったとか。ご神体は、腐蝕しかかった神馬上に跨り、矢を持ち巻狩のいでたちのような勇壮な姿をしている。流鏑馬とは、騎射の一種で、馬上でやつぎばやに射る練習として馳せながら鏑矢で的を射る射技。笠懸、犬追物の姉妹競技で、平安末期から鎌倉時代に武士の間に盛んに行われた。
佐賀県内の神社で今流鏑馬行事が行われているのは、稲佐神社、武雄神社、黒髪神社の3社ということであるが、三溝に伝説であっても流鏑馬につながる鏑流神社があることは、郷土の誇りである。
出典:神野p164