八田江改修記念碑
八田江改修記念碑
■所在地佐賀市今宿町
■年代近代
■登録ID2538
この記念碑は佐賀江川と大崎の八田江を結ぶ河道が完成したことを記念する碑である。
佐賀江川は佐賀平野の北部や佐賀市内の排水の役割を担っているが、梅雨時の大雨や台風の大雨で、度々その能力を越え上流に洪水をもたらした。
一方八田江も市内を回流した水を大崎から有明海に排水する機能としてきた。しかし泥土の堆積によって排水能力が落ち、台風による高潮で下流地域ではしばしば大きな被害を出してきた。
これらを解決するため、枝吉の佐賀江川と大崎を結ぶ河道を開削した。枝吉に水門を設け、平時は閉じ、雨量や川の水位を見て開閉して調整している。
しかし、現在のように排水設備が完成するまでは、佐賀江川上流と八田江下流の利害が対立し、水門の開閉をめぐって水争いがあったそうである。
昭和末頃の大雨時には川副幹部が、この水門を視察している姿も見られた。
なお、この河道を掘削した土は、龍谷学園西側の堀の埋めたてに使ったり、師範学校生徒の手による運動場整備に使われたそうである。
出典:谷島俊四郎