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[指定文化財][建造物][日新校区]は2件登録されています。
指定文化財 建造物 日新校区
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鐘楼 一棟
重要文化財
浄土真宗真覚寺は、永禄年間(1558~1569)に創建され、鐘楼は元禄12年(1699)に建立されたものである。 桁行(けたゆき)2.81メートル、梁間2.55メートルで平面は正方形に近く、軒の高さは3.04メートルで、用材はすべて欅(けやき)材である。 屋根は本瓦葺、照り屋根で切妻造り、棰は二重角棰で化粧裏板張り、妻は破風打ち、懸魚(げぎょ)は腐朽して外れているので様式は不明である。柱は方柱で江戸風な細い面がとってあって、わずかに内転びに立てられていて、頭貫(かしらぬき)、腰貫、地貫によって軸部が固められている。柱下の礎石は30センチメートル角、厚さ6センチメートルの平石で基壇は高さ60センチメートルの乱石積み、床は粘土たたき仕上げである。 妻の大瓶(たいへい)束及び斗(ます)に四方に木鼻がつけられていて、大瓶束の下の方は獅子面の彫刻で飾られている。蟇股(かえるまた)は桁方向のものは、くり抜き墓股で、妻側は梵鐘の重みを考慮して板蟇股(平安後期以前)が使われている。梵鐘受けの虹梁と妻の虹梁は共に二段眉がとってあって桃山調、また頭貫の上に台輪が据えられていて、これ等の木鼻が賑やかである。 屋根の重厚さに対し、吹き放しの四本柱の架構は簡明すぎる感じがするが、上中下三段の貫で絞め固められた柱は、やや内側に倒れて踏ん張っていて、力強さを表現している。 この鐘楼は県内の寺院建築の中でも、その価値は高く評価される。
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伊勢神社の石造肥前鳥居及び肥前狛犬像 一対
重要文化財
石造肥前鳥居の特徴は、笠木・島木・貫・柱が通常、2~3本の継材で形成されており、笠木と島木が一体化して木鼻は流線形になっている。さらに、柱の上端の笠木・島木を支える部分には、台輪が必ずつけられており、楔は使われていない。 慶長12年(1607)の造立銘があるこの鳥居は、笠木・貫・柱いずれも3本継ぎで、肥前鳥居の特徴をよく現わしており、造立年代の古いもののひとつとして価値が高い。 石造肥前狛犬は、一般に小形で、姿態は静的であり、また、その彫法は簡潔で素朴なものである。前面と側面を浅く彫り、全体は、丸彫り的に彫整され、前肢をそろえ、前肢の関節を節形に区切をつけて、表現している。後肢は屈して前に伸ばし前肢に接する。 背は半円形、顎は角ばって張り出し、口は顎いっぱいに浅く陰刻している。側面、背面は、極度に簡素化され、毛髪等も数条の線と頭部の項目尻尾、前肢、後肢を浮彫的に表現しているのみである。 在銘のものは少ないが、寛文7年(1667)の造立銘があるこの狛犬は、市内でも最も古い作として注目すべき価値を有する。