八天講
八天講
■所在地佐賀市川副町
■登録ID2037
塩田町の唐泉山八天社を信仰する講集団である。八天社は火の神・火伏せの神として厚く信仰され、護符等をうけて荒神に供えたり荒神柱に張りつける家は多い。
また、唐泉山の姿が独特な富士山型をなすため古くから海上交通の目印となり、有明海沿岸漁家や半農半漁民にとって海上守護神とみられたようである。このような八天信仰は一部では講を成立させ、船津・広江・早津江など有明海に面する漁村などを中心に八天講が結成されたり、八天社などの石祠がまつられたりしている。
農村部には正月2日に八天さん詣りがあるし、漁村では正月23日に八天さん詣りをする。
また、八天さん詣りは「お粥さん」によって赤味があり火事の発生が多いと占われると直ちに催された。八天社からは、コメホーガ(米奉加)としてジャーサン(神官)が各地区の世話人の家を回り、米をもらい歩いた。八天さん詣りをする者の間では世話人を定めておき、各人はその人に米を持参したという。
出典:川副町誌P.782〜P.783