ドクゼリ

ドクゼリ

■所在地佐賀市嘉瀬町
■登録ID56

 セリ科で水辺に生育する大形の多年生草本。地下茎は太く、竹の地下茎に似て節があり、内部には隔壁がある。地上の茎は中空で高さ60~120cm。その先端にセリの花に似た白い小さな花のあつまりを傘状に着ける。花の時期は6月から9月で遠方からでもよく目立つ。茎や葉柄を折ると黄色の汁が出る。これは、トキシンやチクトールなどの有毒成分を含むので、口に入れると神経中枢に作用し、呼吸困難となり死に至る。
佐賀県では、準絶滅危惧種に指定されている。佐賀平野南部、特に嘉瀬町、本庄町、川副町に大きな群落をつくっていたが、最近圃場整備のために急激に減少した。現在嘉瀬町では、中原や扇町の堀に僅かに見られる程度である。

出典:嘉瀬町史 (P.171〜P.172)